
美容の仕事を始めて、もう長い年月が経ちました。
地元の福岡から、東京、パリ、ロンドン、ニューヨークへ。
そして4年前に日本へ戻ってきました。
さまざまな土地と文化の中でヘアスタイリストとして多くの方々とお仕事をさせていただきましたが、その中でずっと感じ続けていた“小さな違和感”があります。
ヘアスタイリング剤が顔についたときの、あの嫌だなと思う不快感。
赤ちゃんやペットに触れる前にふとよぎる「大丈夫かな?」という心配。
そして、強い香りがご飯の時や他の香りと渋滞してしまうこと——。
どれも現場では当たり前のこととして受け止められてきましたが、本当は「なくせたらいいのに」とずっと感じていました。
その悩みは仕事だけでなく、自分の生活の中にもあります。
嫁さんも娘も軽いアトピーがあり、柔軟剤や香料の強い製品に反応してしまうことがある。
また現場でも、自然由来でないと使えない方や、香料アレルギーを持つ方に出会うことが増えてきました。
大きな会社からすれば“ニッチな市場”なのかもしれません。
でも、だからこそ僕のような個人だからこそ、やってみる価値があるんじゃないか。
そんな気持ちが、ものづくりの背中を押してくれました。
僕自身、手と道具を使って働く毎日の中で、
“境界をつくらず、生活にそっと馴染むような優しい設計のケアプロダクト”
こそが必要なんじゃないかと感じるようになり、その思いが静かに積み重なっていったのです。
仕事をしている時に、手についたヘアスタイリング剤を石鹸で一生懸命洗っているあの瞬間。
顔に触れても、食事をする前でも、大事な家族に触れるときにも。
迷いなく使える、さまざまな質感の全身ケアプロダクトがあったら、
それだけで日々のストレスはぐっと減るはずです。
肌にも髪にも。
赤ちゃんやペットにも優しいもの。
香りで気を遣わなくていい。
仕事と生活の“線”を引かなくていい。
そんなケアプロダクトがあったら、
僕だけじゃなく、毎日を忙しく生きる多くの人にとって助けになるはず——。
そう思って、TEKOTEの最初のプロダクトづくりが始まりました。
素材を選ぶときに大切にしたのは、
「どんな人の生活にもそっと馴染むこと」。
無香料であること。
天然由来の優しい使い心地であること。
そして、5つのテクスチャーが、手・髪・顔・体・日常のどこに触れても心地よくあること。
ケアは特別なものではなく、
“毎日を少し軽くしてくれる存在” であってほしい。
そんな想いで、ひとつひとつを丁寧に作っていきました。
ブランド名の由来や格子柄の意味は ABOUT US に少し触れていますが、
ここからのブログでは、その背景や選んできた素材、ものづくりの裏側もゆっくり紹介していくつもりです。
まずは、なぜヘアスタイリストの僕がケアプロダクトを作り始めたのか。
その最初の想いを綴りました。
TEKOTEはまだ生まれたばかりのブランドですが、
あなたの日常にそっと馴染むような存在になれたら嬉しいです。